一般財団法人日本特許情報機構(Japio)は、特許明細書の情報から、特許技術が SDGsや脱炭素などの社会的課題に貢献する技術であるかを、独自開発した AI モデルにより推定する「技術の見える化サービス」を提供しております。
今回、開放特許情報データベースに掲載されている特許技術をJapioのAIモデルにより解析することで、SDGsや脱炭素といった社会課題の観点から同データベースを分析しました。
同データベースに登録された特許情報がどのような社会課題に貢献し得るのかを俯瞰することができます。
開放特許情報データベースとは?
工業所有権情報・研修館(INPIT)が提供する、インターネット上で企業や大学、研究機関等の開放特許を一括して検索できる公的なサービスです。
開放特許情報データベースは無料(ID、パスワードなし)でご利用いただけます。
ただし、開放特許情報データベースに登録されている開放特許を利用するには、該当する特許を所有している登録者と契約をする必要があります。登録者と契約せずに無断で利用することはできません。
ご利用方法・条件などの詳細については、開放特許情報データベースの サイトをご参照ください。
分析手法
開放特許情報データベースに登録されている特許情報22,323件(2023年6月26日時点)を、Japio知財AI研究センターにて全件をダウンロードしました。そのうち、技術の見える化サービスの検索対象である21,960件について、JapioのAIモデルによりSDGs技術または脱炭素技術に該当するかの推定を行いました。(注:実用新案は、技術の見える化サービスの対象ではありません。)
推定の結果、SDGs技術や脱炭素技術に該当した案件について、以下に統計データを記載しました。なお、SDGs技術の見える化、脱炭素技術の見える化手法についての詳細は、以下のページをご参照ください。
SDGs技術の見える化、分析結果
開放特許情報DBの登録案件のうち約57%がSDGs技術に該当と推定され、特に、目標3(健康と福祉)、目標7(エネルギー)、目標9(産業と技術革新)、目標11(まちづくり)の割合が高い結果となりました。
脱炭素技術の見える化、分析結果
開放特許情報DBの登録案件のうち約37%が脱炭素技術に該当と推定され、特に、輸送・製造関連産業の割合が高い結果となりました。
該当文献のリストについて
ご興味のある方は、2023年6月26日時点で開放特許情報DBに登録されている案件のうち、SDGsや脱炭素に該当する全てのデータをご提供させていただきます。
データ提供をご希望される方は、 こちらのフォームからお問合せ下さい。